R-TALK Interview

「R-TALK Interview」はワークショップ「R-TALK」を実施した経験をインスピレーションにして考えた企画です。この企画では病気を経験した人へインタビューをします。そして、闘病の経験を集めます。どうしてそんなことをするのか。その理由について。

 

What's "R-TALK Interview"

人生はいつも順風満帆とはかぎりません。たとえば、大きな病気にかかることもあります。

勤労世代での闘病の場合、キャリアにも大きな影響があります。たいへん残念なことに、現在の日本社会では、闘病のために仕事を辞めたり休んだりすれば、その期間はキャリアの大きな空白期間、「瑕」としてみなされてしまいます。

せっかく大病から快復しても、病気の世界から健康の世界へともどる過程で、闘病期間という「瑕」が社会復帰を妨げてしまう悲しい現実があります。

しかし、闘病することで得られた学びはけっして無価値なものではありません。闘病という経験が、キャリアの「瑕」などではなく、価値ある「学び」を得た経験として評価されたら素晴らしいことではないでしょうか。

しかし、それを病気と無縁な健康な人に理解してもらうことは容易なことではありません。健康な人も日々精いっぱい生きている現代です。病気のことまで気にかける余裕はないのです。

そこで、健康な人に病気をした人の気にかけてもらうためには、すこしの工夫が必要だと考えています。たとえば、闘病から得た経験が、病気とは無縁な人にとっても価値ある利益を提供できると示すことができたらどうでしょう。

 

「R-TALK Interview」は大きな病気を経験して、そこから社会復帰した方にインタビューをします。病気から快復していくために力になったことは何か、快復のために何に心がけたのか、病気を経験することで得られた学びは何か、闘病の経験から他者に貢献できるようになった力は何か、その肯定的な側面に光を当てます。

そうすることで、闘病にキャリアとしての価値を見いだしていきたいと考えています。

病気の先輩は、もはや「患者」ではありません。

「快復(レジリエンス)の達人」です。

急激な変化に対応するしなやかさや、ピンチをチャンスに変える逆転の発想力、新しい環境で学びつづける意欲の持ち主なのです。

治癒の経過を学習の経過とみなすことで、闘病の経験者を優れた学習者として再評価することを目的とします。病気の先輩たちの語る「快復のコツ」からは、この時代に働く人間が身に着けるべき普遍的な能力のコツが数多く見つかるものと信じています。

健康な方には、変化に適応するための学習のコツとして

病気を経験した方には、新たな可能性を発見するためのモデルとして

病気の方に関わる方には、効果的な支援環境を整えるための情報として

達人たちの経験が活用されることを期待しています。

様々な用途にインタビューが活用されてほしいという願いもあるため、このインタビューの掲載にあたっては意図的な加工は最小限にとどめることとします。

あくまでも一次的な素材として使えるものとして提供するので、解釈や説明は極力省きます。したがって、インタビューされた言葉が羅列されているだけに感じられてしまうかもしれませんが、そこはご了承いただければ幸いです。

今後は、こちらのインタビューを素材にしたワークショップの企画などを通じて利用を展開していければと考えております。

 

「R-TALK Interview」は学習としての情報を発信することを目的とします。医療としての情報を発信するものではありません。治療としての効果の有無を保証するものではないことをご理解ください。

Question

「R-TALK Interview」ではインタビュー項目をあらかじめ決めておく「構造化インタビュー」を行いますが、その質問項目について。

Theory

「R-TALK Interview」で使用する質問は「教育工学」「人材開発理論」「組織学習論」など学術的な理論に基づくように努めるので、その理論的背景について。

Files

「R-TALK Interview」のインタビューファイルです。